夫の空は20年ぶりにフライトスクールに通っている。
プライベートライセンス（自家用操縦士）の免許を取ったすぐ後に、あの9.11（2001年）が起こって、しばらく飛行機から離れてしまった。
もう飛行機に乗ることはないのかな？と半分諦めていた空だったが、このコロナのパンデミックを機に私たちの生き方をもう一度真剣に見直してみた。
「好きなことをして生きていこう！！」
”今”を真剣に生き、”今”を思いっきり楽しむ
そして空は計器飛行のライセンスを取るために、フライトスクールに通いだした。
約半分の工程に差し掛かったところで、筆記試験を受けるようにインストラクターからアドバイスをもらった。
筆記試験を通らないと、実技の次のステップにいけないとのこと。
空は暇さえあれば勉強していた。
休みの日はもちろん、仕事から帰ってきてから、仕事に行く前にも。
「Are you ready for the test?」
「Yes, of course I am. 」
たまにはふざけて英語の会話も楽しむ。
「受かることは分かっているよ。100点取れるかどうか？っていうところまで準備OKだよ」
空は好きなことに関しては、集中力が半端じゃない。
試験会場はアメリカ軍の施設の中。
普通は一般人は入れない。
施設の中に入るのにはアテンダントが必要で、軍の関係者と一緒にじゃないと入れない。
待たされることもあるみたいなので、試験開始の１時間以上前に行った。
「受かったよ！！」
空から電話が来た。
「２問間違えて97点。100点は取れなかったよ」
54歳になってもまだまだいける。
あとは血糖値をコントロールして、目を治すだけだ。
まだまだやりたいことは沢山ある。
毎日を楽しく過ごすことが、人生を楽しく生きるコツ。
