畑にすっぽん!?

アメリカには、普通の道や庭先にいろいろな野生動物がいる。

りす、あらいぐま、鹿、スカンク、きつね、マスクラットetc....

鳥のことは詳しくないが、ワシ、タカ、サギなどの大きな鳥から、キツツキ、つばめ、すずめなどの小さなものまで、たくさんの種類がいる。

名前はわらからないが、真っ赤な鳥や、幸せの?青い鳥も、よく見かける鳥たちだ。

 

農場の仕事は4月に入ってからどんどんと忙しくなり、露地栽培の準備も始まっている。

冬の間はゴルフ場で働いていたメキシカンのミゲルも、週2、3日だけ戻ってきた。

ミゲルが来る水曜日に合わせて、マットは仕事のスケジュールを組んでいる。

先週は、フィンガーリングポテトという種類のじゃがいもとブロッコリー、キャベツ、白菜、ケールなどの植え付け。

「あれは亀じゃないか?」

ボスのマットが指を差した方向を見ると、畑の畝間に岩のような塊があった。

「あれが亀?」

近づいていくと、本当に亀だった。

「海、危ないから触っちゃだめだぞ」

と言うことは・・・

すっぽんを英語で何と言うのか調べていると、ミゲルが「日本人は食べるだろ」と言っている。

やっぱり、すっぽんのことか。

Soft shelled turtle

道路に亀が歩いているのは何度も目撃しているが、スッポンを見たのは初めてだ。しかも畑の中で・・・

 

アメリカでも一部の地域ではすっぽんをスープにするらしい。

泥汚れがすごいので、何日も泥を吐き出させるために綺麗な水に入れて、何度も水を変えて、綺麗にしてからスープにすると言っていた。

「海、持って帰って食べる?」

「いらないよ」

すっぽんを畑の端に動かすために太くて長い棒を見つけて、転がすように動かした。

流石に凶暴なスッポン、抵抗が激しい。

何本も棒を折りながら、なんとかスッポンを移動させて作業再開した。

 

海が東京で飲食店を経営している時、一度だけスッポン鍋を出したことがある。

元パートナーは元々料理人ではないのに、何でも作っちゃう人でスッポンもおろしていた。

上野、御徒町の地下街に中国人がよく買い物しているゲテモノ屋さん?があった。

今もあるのかはわからないが、カエルやスッポン、普通はあまり見かけない食材ばかり取り扱っているお店があり、そこで買った。

けっこう可愛いやつで、名前をつけて2、3日可愛がっていた。

そのスッポンが・・・

お客さんはみんな大喜びで黄金色のすっぽんスープを楽しんでくれた。

 

スッポンはそんな思い出がある。

京都に有名なすっぽんのお店があるが、一度は行ってみたいと思っていたが、今は夢のまた夢・・・