手作り味噌仕込み

6年前まで住んでいた都会では、日本食材を気にすることはまったくなく、日本にいるのと同じ感覚で料理ができていた。

値段は日本の3倍くらいするが、それが当たり前になってしまうと気にならない。

逆に日本に帰ると「安いな〜」と感動してしまう。

味噌もお気に入りのブランドがあり、美味しい味噌汁を毎日飲めていた。

今住んでいる田舎町には、韓国人の人が経営しているお店が1軒あるだけだ。

そして日本の物は都会と比べさらに高い。

味噌はぜったいに使わない、出汁入り味噌やアメリカで作られているなんちゃんってオーガニック味噌しかおいてない。

美味しい味噌は自分で作らないと手に入らない。

初めての味噌作り

初めて味噌を作ったのは、もう4年前になる。

ひょんなことから紹介されて出会った日本人の人が、海と同郷の人で意気投合した。

彼女は自分の庭で日本の野菜を作ったり、味噌、納豆、すべてを手作りしている。

このKさんに味噌作り、納豆作りを教わった。

アメリカ人の旦那さんも納豆は好きではないが、彼女の作る納豆だけは美味しいと食べるらしい。

彼女はアメリカのお母さんのような存在で、いつも私たちの心配をしてくれ、遊びに行くときはたくさんの食材を用意してくれる。

自分で作った野菜、肉、魚、乾物・・・

「日本にいる子供たちに何もしてあげられないから、海さんにして差し上げることで自分が幸せになるのよ。気にせず甘えてちょうだいね」

いつもこういう風に言ってくれ、本当に感謝いっぱいだ。

初めて味噌を作った時は、夫の空も一緒に行き大量の味噌を作った。

そして2回目は、海だけ泊まりで朝から仕込んだ。

2年前くらいから、味噌作りの一番良いこの時期に日本に帰ることが多いので、Kさんの仕込んだ味噌をいただいていた。

そしてコロナ禍の今は、お互いの行き来を止めているので有機大豆だけ大量に送ってくれた。

「麹はアマゾンで売っているわよ。調べてみて」

アマゾンではなんでも売っている。すごい世の中だ。

一人で味噌作り

去年の10月24日に少しだけ味噌を仕込んだ。

一人で仕込むのは初めてだったので、失敗をしないように少ない量で試した。

今まではKさんが全てを用意してくれて、言われた通りにやるだけだった。

今回は自分で調べて、作ってみた。

味噌屋さんの作り方動画があったので、Kさんのやり方とは少し違うが試してみた。

塩もいつも料理で使っている、美味しいシーソルトを用意した。

味噌作りで注意をしなくてはいけないのが、カビ。

カビを発生させないように、空気にふれさせないよう、気をつけなければいけない。

重石がないので、読まない本を積んで重石かわりにした。

10月に仕込んだ味噌は、カビもないし良い色になってきた。

今回は前回の倍の量。

大豆 1300g

麹  2000g

塩   750g

これが創業1914年「マルカワみそ」さんのおすすめ中辛のレシピ

越前有機味噌蔵 マルカワみそ

塩きり麹と大豆を混ぜる時、Kさんから借りている特大のステンレスのボールを使っても足りずに、何回も分けながらの作業。

そして空気を抜きながらタッパーに詰める作業もけっこう肉体労働。

10ヶ月後には美味しい味噌になるらしい。

10ヶ月後まで、今の味噌が持つか?ちょっと無理かも・・・

 

ちなみにお味噌を使うときは、一度あたり鉢であたっている。

これがお味噌汁を美味しくする一手間らしい。

市販の味噌のような綺麗な仕上がりではなく、麹が残っていたりするのであたったほうが口当たりも良いし、美味しくなるような気がする。

美味しくな〜れ!!