1週間に1度、手作り納豆を作っている。
ずっと長い間、糸の引かない蒸し大豆のような納豆を食べていたが、発酵時間を長くしただけで美味しい納豆が作れるようになった。
前の日に大豆を水に浸けて、週末の朝仕込む。
圧力鍋で作るので、あっと言う間に茹で大豆ができる。
「なんかいつもと違う音がするな」
圧力鍋は結構いろいろな音を醸し出してくれる。
でもいつもと違う音だ。
火にかけて10分、だが今日は9分くらいで水蒸気と共に爆音。
そして大豆の皮や茹で汁が溢れ出した。
「どうした?大丈夫?」
寝ていた夫の空が慌てて飛び起きてきた。
蓋を開けてみたら、蒸気をだす穴に大豆の皮が張り付いて圧力が限界に達したようだ。
でも大豆はちゃんと煮えていたので、急いで納豆菌を混ぜて保温した。
そして朝から空と一緒に、汚れていたコンロを大掃除。
「掃除をしろってことだね」
便利なものは使い方を間違ったりするととても危ない。
便利なものの代表は車。
歩いて移動すれば大きな事故は起きないが、車で移動すれば体は楽だが事故のリスクは高くなる。
圧力鍋も一緒だ。
普通に鍋で大豆を煮れば4、5時間かかるが、圧力鍋だと10分だ。
今回は大事に至らなかったが、間違ったら大火傷をしていた可能性がある。
便利なものほど気を付けて扱わなくてはいけないという、週末の朝の教訓だった。
「もう大爆発で起こすのは勘弁してね。でも昔のどっきりのTV番組を思い出したよ。バズーカー砲で起すやつ」
こんな昭和のTV番組を思い出し、朝から大笑いの週末の朝だった。