農場の仕事は朝早い。
7時から仕事が始まる。
11月の中旬、朝日が出るのは6:50、ちょうど出勤時間に朝日が昇る。
家から農場までは6マイルちょっと、約10kmの道のりだ。
いつものように、6:40に家を出た。
夕方と間違えるような真っ赤な空だった。
違うのは、東の空から真っ赤に染まっている。
だいぶ古くなった愛車のエンジンを温め、10分ほど田舎道を走る。
途中でにわか雨がパラパラと降ってきた。
大好きな馬の牧場の脇を通り、馬の様子をチェックする。
牧場の向こうに見える雲がまっすぐ縦に立っているように見えた。
「今朝の空は不思議な感じだな」
雲に見えたのは、虹だった。
時間が経つにつれ、だんだんと色が濃くなってきた。
今まで見た虹のなかで、一番大きい。
思わず車を止めて、写真を撮った。
もう少し車を走らせると、もっと色の濃い太い虹になっていた。
今度は車を降りて、写真を撮った。
「朝からこんなに大きな虹が見られるなんて、最高だな」
農場の少し手前、リアガラスから朝日を浴びる直線を走っていると、なんだか右側が気になった。
なんと大きな虹の向こう側が出ていた。
ものすごく大きい虹だ。
残念ながらアーチにはなっていなかったが、両サイドの虹が左右に見え、真ん中を車で突き抜ける形になった。
農場に着き、車を降りて朝日を直視。
まだ上がりきらない朝日は直視できる。ものすごいエネルギーだ。
「幸せ!!」
こんなに幸せな朝はない。
この幸せをみんなに分けたくて、アメリカの友達、日本に住んでいる大好きな友達たちにこの虹の写真を送った。
「良いことがありますように!」のメッセージとともに。
この感動が少しでもみんなに伝わり、幸せを感じてくれたら最高に幸せだ。