「アメリカは広い」
こんなことを思いながら運転をしていた。
ちょっと車で走ると、馬がいる牧場、牛の牧場、どこまでも続く見渡す限りの畑。
田舎町の中の田舎。
「こんなにつまらない所には住みたくない」
これがこっちの若者の多くの意見だ。
車で10分ほどでちょっとした町があり、ここには生活に困らないほとんどのお店が揃っている。
映画館も本屋さんもある。
車で50分ほど走ると、ちょっとお洒落な海沿いの街が広がる。
海が住んでいる町は、何もなくてつまらないからこそ家賃が安く静かなのだ。
ガソリンも他の街よりもちょっと安い。
そんな何もないこの街が気に入っている。
何もないからこそ、ちょっとしたお出掛けが新鮮に感じる。
車の中でカラオケタイム
広くて信号のない田舎道をひたすら走りながら、大好きなCDをかけて大きな声で一緒に歌う。
これはとても気持ちが良い。
夫の空と遠出をするときも、YouTubeで昭和の歌謡曲をかけながらカラオケ大会をして楽しむ。
昭和の人気番組、ドレミファドンをやって楽しむこともある。
今日は一人で買い物。
中島みゆきも迷ったが、今日はこの3枚にした。
今日のドライブでは3枚がちょうど終わり、アデルに戻って3曲めくらいで終了だった。
出かけた時は雨だったのが、帰りは太陽がさしてきた。
ピカピカと光る森の中、畑の中、海沿いを走りながら大音量で大声で歌って気分が爽快だ。
カラオケで歌うのも良いが、こんな景色の中で誰のことも気にせず歌うのはまた違った気持ち良さがある。
なんだか久しぶりに大声を出して歌ったら、思ってもみなかったほど気分がスッキリとしていた。
お洒落なお店で買い物
50分ほど車で走ると海沿いのリゾート地が広がる。
大小3つの街があり、それぞれに特色がある。
遊園地があり家族で楽しめるビーチリゾート、年配の人が多い落ち着いたビーチリゾート、お洒落な人が好む高級(この辺では)ビーチリゾート。
お洒落な高級リゾートには都会から健康志向の人が多く来るので、健康食品を扱うお店もある。
田舎では手に入りにくいオーガニックの玄米を、オーダーして取り寄せてもらえるお店がこの街にあるのでたまに買物にくる。
いつも25パウンドの玄米を2袋注文をする。
今日も玄米を取りに行ってきた。
夏には渋滞する海に続く道も冬になるとガランとしている。
それでも最近は都会から引越しをしてきた人が多くなってきたらしく、お店が1年中オープンしてくれているのが助かる。
お洒落なレストランやカフェなど、夏だけの営業のところもまだ多い。
今日は2ヶ所で買物だった。
どうしても欲しい塩がここまで来ないと買えない。
海の住んでいる街にはない、ちょっと高級感漂うスーパーでお買い物をするのも気分転換になる。
買うものは決まっているので、余分なものは買わないように気をつけないとついつい手が出てしまう。
空の食事制限を始めたので、いつもなら手が出てしまうお菓子やパンやチョコレートなどのコーナーも素通りだ。
駐車場に止まっている車は高級車が多い。買い物客の服装も海が住んでいる近所の人たちとは全然違う。
都会からの移住者が多いので、買い物をしている人たちの雰囲気が違うのだ。
たった50分でまったく違う世界が広がる。
「田舎に長く住む秘訣は、たまには都会の空気を吸うことだ」
こんなことを昔聞いたことがある。
5年前まで住んでいた大都会に比べると、まだまだ田舎の街だ。
それでもちょっとしたリゾート気分が味わえ、都会の空気も感じる。
これくらいで丁度いい。
この距離感とこのくらいの都会感が今の海には心地よく、とても良い気分転換になる。