人に伝染する3つのことがあると聞いた。
あくび、不機嫌、そして笑顔である。
あくびは不思議と子供の頃から自然に知っていた。
近くにいる人があくびをすると、すぐに自分もしてしまうからである。
不機嫌は少し前に意識して気がついたことだ。
自分がどんなに機嫌が良くても夫の空が不機嫌だと、自分までどんどん機嫌が悪くなってしまっていたからだ。
最近では、お互いに機嫌良く過ごすことを心がけているので、空の影響を受けることはなくなったが、それに伴い、周りの人がどんなに不機嫌になっても影響されることが少なくなってきた。
笑顔が伝染するとは初耳だった。
これは楽しそうなので、実験してみることにした。
日曜日の朝、近くのスーパーに空と買い物に行った。
休日の朝だというのに、ほとんどの人がしかめっ面で買い物をしていた。
まだ眠いのか?朝から買い物をすることに不満があるのか???
レジの列に空が並んでいるときに、海は出入り口付近に笑顔で立っていた。
「どうしたの?そんなにニコニコして・・・」
レジを終えて近づいてきた空が笑顔で聞いてきた。
もう伝染してる。
「今、実験しているところ。笑顔は伝染するのかって」
アメリカ人は、すれ違うときに目が合うとお互いにニコっとする習慣があるので、日本人よりかなりの確率で伝染するかもしれない。
それにしても海が笑顔で立っていた時、海の前を通り過ぎた100%の人が笑顔になった。
「笑顔は伝染するは本当だったよ。みんな怖い顔をして買い物していたけど、私の顔を見てみんな笑顔になって帰っていったよ」
この実験で伝染することがわかったので、職場でもどこでも人がいてもいなくても、常に笑顔でいることを心がけるようになった。
するとなんだか自分を取り巻く周りの空気が、変わってきたような感じがする。
そして自分自身がとても穏やかで優しい気分でいられる。
体に疲労を感じている時は、意識して笑顔を作るようにしている。
すると疲労感をあまり感じなくなる。
そんなことを続けていたら、毎日11時間、週6日働いてもまったく疲れが残らない体になっている。
もちろん筋肉痛は日常だ。
筋肉痛と肉体疲労は違う。
筋肉痛はあっても、朝起きると体がとても軽やかなのだ。
笑顔を意識しだしてから、さらに「疲れた」という言葉を使わないようにしたら起こった現象だ。
疲れた時は「良く働いた」と言うようにしている。
もしかした笑顔ってものすごいパワーがあるかもしれない。