幸せなことに、若い時から素敵な大人に囲まれていた。
そのせいか?いつも早く大人になりたいと思っていた。
ほとんどの同年代の人たちは「歳を重ねること」をあまり良いと思っていなかったように思う。
「人に対して、こういう素敵な気の使い方ができるようになりたい」
「こんな風に誇りを持った仕事ができるようになりたい」
「大人になるって、こんなに自由に好きなことができるんだ」
「私も〇〇さんのような大人になりたい」
久しぶりにそんな風に思える人の動画を観た。
104歳の三味線奏者だ。
104歳になってもまだ新しい曲を弾きたいという。
この歳にならないと奏だせない音をずっと追求しているという。
「あと何回演奏できるかわからない」と毎回、全身全霊で演奏しているそうだ。
もともとあまり長生きをしたいとは思っていない。
子供のころからノストラダムスの大予言を信じていて、「27歳の8月に死ぬ」とずっと信じて生きてきた。
だから若い時は、どんなに親に反対されたことでも「絶対に後悔したくない」と自分のやりたいことを貫いてきた。
27歳の8月を過ぎてから、ずっとおまけの人生だという気がしている。
「いつ死んでも大丈夫」
心の中でいつもこういう思いがある。
何か決断をしなくてはならない時、絶対に後悔しないように考えるのは子供の頃からのこういう思いがあったからだと思う。
でもこの104歳のおばあちゃんの動画を観て
「こんな風に歳を重ねたい」
「こんなおばあちゃんになりたい」
こんな思いが自然と出た。
もう48歳。
いい大人だ。
今、若い子たちと働いている。
自分はこの若い子たちから見て、「海のように歳を重ねたい」と思われているだろうか?
ほんの少しでも若い子たちに影響を与えられる存在になりたいと、そんなことをふと思った。