ネプチューン・スープ

アメリカでクラムチャウダーというと、マンハッタンとニューイングランドの2種類がある。

マンハッタンはトマト味、そしてニューイングランドは日本ではおなじみのクリーミーなスープだ。

海はニューイングランド・クラムチャウダーが大好きだ。

シーフードレストランに行ってメニューにあると必ず注文をするが、本当に美味しいと思うクラムチャウダーに出会ったのはまだ数回しかない。

 

先日、農場の同僚のローラとのランチで、シーフードレストランに連れて行ってもらった。

普段1食しか食べないので、スープとフレンチフライの軽めのランチ。

なぜか休みの日は朝からお腹が空いて、しっかり2食食べてしまうことがあるが、そういう時は必ず胃に不快感が残る。

やっと学習して、休みの日でもなるべく1食、もしくは軽い間食程度で我慢できるようになった。

「クラムチャウダーとフレンチフライを頼んでおいて!!」

メニューにはなかったが、トイレ近くにあった”今日のおすすめ”の黒板にクラムチャウダーのメニューがあった。

トイレを待っている間にオーダーをとりにくるかもしれないので、夫の空に頼んでおいた。

カップを頼んでおいたよ。ボールの方が良かった?」

カップはコーヒーカップと同じサイズ、ボールはスープボールのことだ。

「ボールが良かった!!」

「あの向こうに歩いているウェイトレスが担当だから、行って変えてもらってくれば?」

ローラが言ってくれた。

オーダーをとって席を離れたばかりのウェイトレスを追いかけて、ボールに変えてもらいに行った時に、一応聞いてみた。

「クラムチャウダーって一種類だけ?」

「クラムチャウダーはトマト味のマンハッタンだけど、クリームが良いならネプチューンがあるよ」

ネプチューンってどんなスープ?」

「貝や貝ひもが入っているクリームスープだよ」

「じゃあ、それをボールに変えてくれる?」

 

ネプチューンに変えたんだけど、ネプチューンってどんな意味?」

ローラに聞いてみた。

ローマ神話の海の神様のことだよ」

「へーーー」

日本の3人組の芸人しか知らなかった海は、少しだけ賢くなった。

 

ネプチューン・スープはジャガイモなど野菜は入っていない、シンプルな貝のスープだが、優しい味でとても美味しい。

アメリカのクラムチャウダーは、塩分が強すぎたり、ハーブを効かせすぎてたりするものが多くて残念に思うことが多い。

このネプチューンは、何倍でもおかわり出来そうなとても美味しいスープだった。

ローラもカップで頼んでいた。

ほとんど外食をしないが、このスープを飲みにまた来たいと思うほどだ。

ローラの家からは20分ほどだが、海の家からは1時間以上かかる。

ガソリン代が高騰している今、スープだけのためには無理かも???