先週、近所で悲しい事件が起こった。
老夫婦の家に強盗が入り、その事件で警察官のうちの一人が亡くなってしまった。
詳しいことはわからないが、犯人ともみ合い、頭を強く打ったらしく病院に運ばれたがそのあとに亡くなったらしい。
その強盗の犯人は捕まり、罪は殺人罪として重くなるということだ。
亡くなった警察官は仕事に行くときに毎日通る、家のすぐそばのオフィスの人だった。
まだ働き盛りで小さな子供がいる50代のオフィサーだった。
そこにみんなが風船、花、食べ物、ぬいぐるみなど、いろいろなお供え物がしてある。
そして近所にも黒い星条旗を掲げている家がたくさんある。
追悼の意を込めての星条旗だと思うが、アメリカ生活30年以上の夫の空も今まで見たことがなかったようだ。
ちょうど海が仕事からの帰り道、このポリスカーの前でひざまずいて祈っている男性を見かけた。
そして事件の起こったあとの週末には、普段は混雑することのない家の前の道路がジープとバイクの大行列で渋滞になった。
仲間が集まり、追悼会が行われたようだ。
約7年前、全く土地勘のないアラフィフ夫婦が引っ越してきた時にこのオフィスに治安状況を聞きに行ったことを思い出す。
見た目があまり良くないアパートだったが、値段の安さと部屋の広さでどうしようか迷っていた。
その時に空はこの近所のオフィスに行き、アパートとアパート周辺の治安状況を聞いてから引っ越すことを決めた。
アメリカでは安全はお金で買う。
高いアパートはセキュリティーがしっかりしているし、安いところは住んでいる人たちもあまり良くない人たちが多い。
都会ほど顕著ではないが、日本とは安全の基本的な水準が違うので、自分たちできちんと気をつけなければならない。
こういう事件が近くで起こると、ちょっと気が引き締まる思いだ。
殉職されたオフィサーの人に、心からご冥福をお祈りする。