ギフト経済ってこれのこと?

「お金に振り回されない生活をする」

こんなことを思って、大都会から田舎町に引っ越しをして8年目に突入した。

どんな田舎でも生活していくのにはお金が必要で、都会よりも収入は少なく生活はギリギリで、いつも「どうやったら振り回されずに生活ができるか?」を考えていた。

そんな時に出会った言葉が ”ギフト経済” だった。

ギフト経済とはザックリ簡単に言うと、見返りを求めない(与えるだけの人、貰うだけの人もありえる)物々交換のことらしい。

必要な物が必要な人のところに届く仕組みと言えるかもしれない。

究極なギフト経済の基本的な考えは、空気をタダでいただいているということ。

生きていくために誰にでも必ず必要な空気(酸素)、それにはお金を払っていない。

空気は地球からもらっているギフト。

綺麗な山の水を汲んできて生活をすればお金を払わずに済むが、水道から出る水にはお金を払っている。

これはギフトではない。

 

アラフィフ夫婦は、今までで一番収入が少ない。

毎月、毎月ギリギリの生活で全く余裕はないが、なんとか赤字を出さずに生活している。

夫の空は1年半前に仕事を辞めて主夫をしながら、動画の編集などをしている。

動画編集でお金を稼げるかもしれないが、ボランティアでやっている。

ボランティアというか、応援したいYouTuberの活動費用をお金ではなく、”無料で編集をする” ことでサポートしている。

お金がなくてもできることはたくさんある。

 

最近「頼まれたことを喜んでやる」ということを意識し始めたら、どんどんと豊かな暮らしになってきた。

特に時間がある空のところにお願い事が集まる。

海からのお願い事が一番多いかもしれない。

2週間ほど前から、週に2日数時間だけ農場の仕事をお願いしている。

昔の空だったらあまり良い顔をしなかったことでも、今では一つ返事でやってくれる。

気がついてみると、収入が多かった時と比べ物にならない位、精神的に豊かな暮らしになっている。

アラフィフ夫婦にとって、豊かな暮らしに一番大切なのは “食”

食生活が充実していることが、精神的に一番満たされる。

 

野菜は海が働いている農場からもらってこられる。週に2日しか営業しない、農場直営のお店で売れ残った椎茸やマッシュルームももらえる。

椎茸は買えばかなりのお値段だ。

卵は毎週2ダズン卵屋さんからタダでもらっている。たまに友人のローラからももらえるので、新鮮な卵を毎日食べている。

 

先日農場のオーナーのマットから、新鮮なメバチマグロをもらった。

ビーチ沿いのレストランにデリバリーに行った時、いつもより帰りが遅かったので、どこかで油を売っているなと思っていたら・・・

知り合いの漁師で魚屋さんがちょうど漁から戻ってきたところで、いろいろと立ち話をしたらしい。

もらったのか、買ってきてくれたのかは聞かなかったが、「今日は海と空にお土産があるよ」と氷に入った新鮮なマグロを持って帰ってきてくれた。

「なんだか生活がどんどん豊かになってない?こんな脂が乗ったマグロを食べたのは何年ぶりだろうね」

「こんな新鮮だったら、半分刺身で食べれば良かったね」

グロステーキを頬張りながら、アラフィフ夫婦は身も心もトロけていた。

 

大都会に住んでいた時よりも食費は1/3、外食も入れれば1/4まで抑えている。それなのに日本食材がなんでも揃う都会よりも、贅沢な食生活を送っている。

もしかしてこういうことが、ギフト経済なのかもしれない。

まだ食に関してだけだけれど、必要な時に必要なものがお金を使わなくてもなんでも揃う。そんな生活になったら最高だ。

それには、空がお金を使わずにYouTuberをサポートしているように、自分の時間や自分にできることを誰かや何かに捧げることが大切なように思う。

経済=循環

お金を循環させるか、自分の良いエネルギーを循環させるか?

お金よりも、良いエネルギーの循環の方が大きくなっていく世の中になったら、もっとみんなが生きやすくなるのにな〜と思う、アラフィフの今日この頃だ。